ドリフェス!についていま思うこと

10月21日
ドリフェス!プロジェクトは日本武道館でのfinalstageをもって活動休止となりました。



私がドリフェスを知ったのはアニメ第一期が終わった頃だったように思います。
Twitterのフォロワーさんにすすめられるがまま1話を視聴しましたが、正直、ひどいなと思ったのをよく覚えています。
もともとアニメやゲームが好きなオタクなので、新しいアニメを見始めるときは絵柄が受け入れられるかどうかで継続して視聴するかを決めています。

ドリフェス!はちょっと厳しいと感じました。
演技も上手いとは言えないし、これでアニメ放送しちゃうの?大丈夫?と困惑しました。
でもまあせっかくすすめてもらったので3話くらいまでは見るのが礼儀と思い、覚悟を決めます。


気が付けば第一期全話を見終わっていました。
ドリフェス!は仲間たちと切磋琢磨しながらアイドルとして輝くために頑張るアニメです。
そこにはなんの裏も表もなく、根っからの悪もありません。
彼らが夢を叶えるためにただただ走り続けるのです。

私事ですが、自分はいい歳した社会人の女です。そこそこ社会の理不尽に揉まれ、忙しい毎日に流されまくり、くたびれて、いつか見ていた夢なんてもう忘れてしまったような人間です。

そんな人間に、ドリフェス!はよく効きました。

見ていて気持ちいいんですよ。ひとりのファンとして応援したい!がんばれ!と思う。プラスの感情だけです。不快な思いにならない。これは本当にすごいことです。
私は大抵疲れているので、アニメの中とはいえ主人公がメチャクチャに理不尽な目に遇うとかしんどい展開が続いたりするともう見てられないです。
でもドリフェスは見続けることができた。
もう一度見たいとさえ思えた。
忙しい毎日に疲れている方にこそ見て、触れてもらいたいです。


ここまでいろいろ書いていて一切触れていませんが、この時点で中のひと、キャストには一切興味がありませんでした。
ひとりも名前を知りませんでしたし、アミューズだってことも若手俳優で声優初挑戦ってこともわかっていない。マジで本当に興味がなかった。
ちょくちょくリアルイベントをやっているらしい、ということは聞いていましたが、どうでもよかったしむしろあまり表に出てこないでほしいとさえ思っていました。
私はあくまでアニメに登場する彼らのファンであって中のひとのファンではないし、あまり目立たれるとイメージが壊れるので、良い感情は持っていませんでした。


それから時は流れ、今年1月、私にドリフェスをすすめてくれたフォロワーさんからツアーに誘われました。
正直、少し躊躇しました。
大変失礼なのですが、他県まで頑張って時間かけて行って見るほど価値あるかな?と思ってしまいました。
でもせっかくだし記念に1回くらい見ておいてもいいかなくらいの適当な気持ちで行くことに。


公演後、私はすっかり正真正銘ドリフェスのオタク」になっていました。
体感30分くらい。とにかくずっと楽しい、という感情しかない。こんなに楽しい時間が存在することが信じられないと思うほど、私は感動していました。
結果として、キャラクターとキャストは同じではありませんでした。髪型とか見た目を寄せているわけでもない、それぞれが違う人間でした。
でも、キャストはみんなキャラクターを大切にして、いろいろな思いの中できちんと向き合ってくれていました。
赤担当の石原くんが、本当に天宮奏くんとダブって見えたんです。本当です。これが5次元だったんです。
言葉で説明するのが難しいのですが、このときはっきりと「5次元」の意味がわかったんです。
どうせアニメなんて見下して嫌々やってんだろなとか思っててすみませんでした。



ドリフェスの休止が発表されてから武道館公演まであっという間でした。
休止の知らせを聞いたときはショックで悲しくて、でもまだ時間があるから最後のステージまでには気持ちの整理もできるだろうと思いました……まあ、できませんでしたが。


武道館公演は両日参加しました。
楽しくて、寂しくて、怖くて、でもとてもとても、楽しかったです。
ステージ上で彼らは、この舞台に連れてきてくれてありがとうと言っていましたが、私たちファンはあなたたちにこの舞台に、今日という明日に連れてきてもらいました。
最後にみんなで歌っていたときはもう、涙が止まらなかった。
いつの間にこんなに大切なものになっていたんだろう。
寂しいけど、悲しくはありませんでした。
センターが、楽しいと笑っていたから。


私みたいなつまらない、毎日を惰性で生きているようなどうしようもない人間に夢を与えてくれてありがとう。
本当に、高く遠くまで、連れてきてくれてありがとう。


私は今日もドリフェス!の曲を聞いています。